真珠の輝きで1番重要な要素は「てり」です。「てり」が強ければ強いほど商品価値も高くなります。「てり」が強い真珠を見分けるには、珠の表面に映り込む自分の像を目視すると分かります。像がはっきりと見えるものほど「てり」が強く良いと言われます。
真珠は貝が核の周りに形成する「炭酸カルシウムの結晶の層」=「真珠層」で出来ています。真珠層はレンガのような構造になっていて、その隙間を貝の分泌物(タンパク質)が埋めています。この分泌物(タンパク質)に色素が含まれていて、真珠の「実体色」といわれる真珠本体の色を作っています。
外からの光が真珠層に届くと、一部は反射し一部は通り抜けます。通り抜けた光は、その次の層で同様に一部は反射し一部は通り抜けます。数百、数千もの層を反射、通り抜けを繰り返し、それぞれの層で反射した光が合流してピンクやグリーンの輝きをともなった色を作り出します。この光の反射、干渉によって生まれる色を「干渉色」と呼びます。
「干渉色」の一番単純な例はシャボン玉です。光の合流によって様々な色が作られる様が想像しやすいと思います。
真珠の色は「実体色」と「干渉色」で出来ています。巻きが厚く、整った真珠層は光が強く反射し、強い「てり」と干渉色になりますが、真珠層の巻きが薄かったり、偏っているなど質の良くない場合は、光の反射は鈍くなり「てり」と干渉色が弱くなります。「てり」が良く、美しい干渉色をまとう真珠になるためには、真珠層の巻きが厚く、結晶が整って層を作っているかどうかが大切になります。
つまり、「てり」があり「干渉色」が見える真珠は、「厚み」のある真珠である証です。しかし、巻きが厚いだけで、真珠層が綺麗に並んでいないと美しい「てり」は出ません。
もちろん、それもそれぞれの真珠の個性です。少し淡いクリームやピンク系をお探しの方もいらっしゃると思います。お買い物の際には、出来るだけ沢山の真珠をご自分の目で見て、比較して、選んでください。私たちスタッフが喜んでお手伝いします。